2004年の着目カレンダー

執筆者:2004年1月号

「サダム・フセイン拘束」のニュースが世界を駆けめぐったが、これはイラク戦争の「本当の終わりの始まり」を告げる使者となるのだろうか。 二〇〇三年が「戦争の年」だったなら、二〇〇四年は「選挙の年」である。下段の日程でわかるように、選挙の予定がいくつも並んでいる。もっとも、大統領選挙や総選挙は、毎年数十カ国で行なわれるから、数の多さだけで「選挙の年」というわけではない。国際情勢の流れを左右する重要な選挙が多いからこそだ。 10―11頁(「選挙の正しい読み方」)では、ロシア(大統領選)、スペイン(総選挙)、日本(参院選)、アメリカ(大統領選)の各国情勢に詳しい専門家の解説を仰いだ。スペインを取り上げたのは、イラク戦争をめぐり米英と仏独の間に亀裂が広がる中で、スペインの動向が重要な鍵を握ってきたからである。可能性は低いが、与党が敗れ親米路線を歩んできたスペインが仏独に近寄れば、アメリカのシナリオは大きく狂う。 参院選の焦点は、民主党が政権交代の可能性を拡大できるかどうかだが、公明党・創価学会のさらなる“増殖”があるのかも注目だ。創価学会の陰に隠れてあまり目立たなかったが、先の総選挙では立正佼成会も自民、民主ともに数多くの候補を推薦、当選させた。特に民主党は推薦を受けた八十六人中七十人が当選している。参院選でも創価学会への“カウンターパワー”となるかもしれない。

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