アル・カエダをめぐっては、昨年暮れ、韓国に駐留する米軍を狙った自爆テロを計画していたとの情報もある。 米情報当局筋によると、昨年夏以降韓国で活動していたアル・カエダ分子一人が出国後、第三国で逮捕され、米中央情報局(CIA)の厳しい尋問を受け供述したものだという。 韓国内には中東・アフリカ系のイスラム教徒が数万人いて潜伏しやすい上、在韓米軍兵士の数も四万人近くにのぼるためテロの標的を探しやすい。そこでアル・カエダは、アフリカやインドネシアのイスラム過激派組織と連携して韓国にかなりの数の要員を送り込んだといわれる。 これらアル・カエダ分子は昨年十二月末をメドに米軍兵士やその家族、米軍施設などを対象に自爆テロや襲撃を行なう準備を進め、南北軍事境界線上で事を起こす計画もあったとされている。三八度線でテロを実行すれば、北朝鮮軍の奇襲攻撃とまぎらわしく、波及効果が大きいとの狙いもあったようだ。 しかし、韓国内では北朝鮮との緊張関係から外部勢力への監視が厳しい。CIAに対する同分子の供述によれば、そのためアル・カエダのテロ計画は不発に終わったという。

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