金正日は米大統領選に興味津々

執筆者:2004年3月号

 北朝鮮の金正日総書記が米大統領選挙の情報収集を命じたとの情報がある。ニューヨークの国連外交筋によると、北朝鮮の国連代表部はこのほど、国連事務局に対し、朴吉淵大使と韓成烈次席大使が今年秋ごろまで、国連主催の会合には出席できない旨を非公式に伝えてきた。ただし、両大使とも一時帰国の予定はなく、米国内にとどまるという。 また、ワシントンの消息筋は、朴、韓両氏が米当局に今年十月まで十数回の米国内旅行の申請許可を求めたと明らかにした。米国と敵対関係にある国の国連代表部外交官がニューヨーク市から一定の距離以上離れる場合、米側に申請することになっており、これに従ったものとみられる。 二人は金正日総書記から米大統領選挙についての詳細な報告を命じられ、予備選段階から情報収集に当たるため、米国内を飛び回るのだという。 一方、国連外交筋は「ブッシュ大統領の再選が危うくなれば、北朝鮮への軍事作戦が行なわれると金総書記は思い込み、強く警戒しているため、大統領選に関する生の情報を欲しがっている」と分析している。

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