共産、社民両党が参院選に向けて国会内での統一会派結成を検討してきたが、結局幻に終わった。 構想は今通常国会開会後から共産党の主導で進んでいた。自民、民主両党が憲法改正へ向う中、共産党とともに相変わらず「護憲」を旗印とする社民党側では、福島瑞穂党首が“共闘”に前向きな姿勢を示したが、これに対し横光克彦国対委員長ら民主党との連携推進派が激しく抵抗、暗礁に乗り上げたという。 共産党指導部は一月の第二十三回党大会で四十三年ぶりに党綱領を全面改定し、天皇制・自衛隊を当面容認する方針を打ち出した。背景にはソフト・イメージ路線で「左寄りの無党派層」を取り込む思惑があるが「実は社民党の支持層をターゲットにしている」(共産党関係者)とされている。 国会での統一会派結成には政策協定が必要となり、さらには選挙協力へと発展する。参院選で全選挙区に候補者を擁立する共産党側は「候補者を立て切れない社民党と手を組むことで、労働組合など組織票を吸い取る姑息な戦略」(民主党筋)と見られていた。

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