中国がロシアの海軍用最新鋭戦闘機スホイ30MK2を計四十八機購入し、海軍攻撃能力の強化を図る方針であることがわかった。 同機は航続距離が長く、射程二百キロの最新鋭空対艦ミサイルを搭載、高度な空戦性能を持つ。中国側は台湾との航空戦力バランスを一気に逆転することを狙っているほか、米第七艦隊の艦船への攻撃も想定している模様で、有事には日本のタンカーまで標的となりかねない。 ロシア軍需産業筋によれば、二十四機の購入契約が昨年成立、今年五月のイワノフ国防相訪中で新たに二十四機の購入が決まり、年内に調印するという。すでに納入も始まっており、安徽省や台湾海峡に面した福建省などに配備されつつある。中国海軍は空母の保有を切望しており、将来的には空母の艦載機となる可能性もある。 中国はスホイのライセンス生産も行なっており、中国軍が保有するスホイ27、同30は現在推定二百七十機。新たに四十八機を導入すれば、スホイ三百機体制となる。中国はロシア製中距離爆撃機バックファイアの購入も打診したが、ロシアは自国の脅威になるとみて拒否したようだ。

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