アル・カエダが船舶や港湾施設を狙った海上テロを計画中との噂が流れるなか、マラッカ海峡が重点攻撃目標となっていることを示す新たな証拠が出てきた。 米国とシンガポールの情報当局筋によると、アル・カエダのシンパ組織ジェマー・イスラミア(JI)のメンバーとされる男が六月初め、シンガポール当局に身柄を拘束され、所持していたビデオテープから、JIがアル・カエダの支援を得てマラッカ海峡を通過する国際船舶を攻撃する準備を進めていたことがわかった。このテープにはマレーシアの海上警備パトロール艇から撮ったとみられる映像が含まれ、同国の治安当局内にJI支持者がいる可能性も指摘されている。 ブッシュ米政権はマラッカ海峡がテロ攻撃を受ける懸念が一層強まったとみて、米太平洋艦隊司令官に対し、同海峡への介入を迅速に行なう訓練の実施を命じた模様。シンガポール政府筋によれば、米空母を同国に寄港させるため、港湾の緊急整備を米側から要請されているという。米国はインドネシアとマレーシアにも同海峡の防衛措置強化を求めている。

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