伊勢神宮の20年に1度の遷宮が間近に迫ってきた。日本一のパワースポットともてはやされ、人気はうなぎ登りだ。

 しかし、伊勢神宮の裏側には、これまで語られることのなかった秘密が埋もれているし、大きな誤解がある。実際には、7世紀後半に整備された「新しい神社」であり、前回お話ししたように、「祭神・天照大神(あまてらすおおみかみ)は女神」という話も、真っ赤なウソだ。

 これは個人的な意見だが、伊勢神宮は張りぼてで中身がないように思う。そして、もともと「実」がないからこそ、過度の演出が用意され、威厳に満ちた祭祀を日々繰り広げているのだろう。

 

「元伊勢」と呼ばれた檜原神社

 三輪山のふもと、「元伊勢」と呼ばれた檜原神社(筆者撮影)
三輪山のふもと、「元伊勢」と呼ばれた檜原神社(筆者撮影)

 神祇祭祀(神道)の本質を知りたければ、伊勢神宮ではなく、三輪山(みわやま)のふもとの檜原(ひばら)神社(奈良県桜井市)に行けばいい。神を祀るには、依代(よりしろ)と注連縄(しめなわ)だけあれば、十分だったのだ。檜原神社が「元伊勢」と呼ばれているのは、大昔、ここで伊勢の神を祀っていたことがあったからだ。伊勢神宮のような立派な社を造るようになったのは、仏教寺院の影響を受けたからなのである。

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