核開発を目指すイランが、パキスタンの「核開発の父」アブドル・カディル・カーンと接触を図ろうとしているとの情報がある。 イスラマバードの消息筋によれば、イランの革命防衛隊の幹部三人が八月上旬、パキスタンに入国、自宅軟禁下に置かれているカーンとの直接会談を求めたが、パキスタン当局から拒否された。 しかし、カーンの代理人と革命防衛隊幹部との会談がセットされ、幹部らの要請がカーン本人に伝えられた模様だ。 どのような要請が行なわれたのかは一切伝えられていないが、幹部のうち二人はかつてテヘランでカーンと会い、射程三千キロで核搭載可能なミサイルの開発について話し合ったことがある人物だという。 また、革命防衛隊幹部はイスラマバード滞在中、カーンの親族とも熱心に接触を図り、特に義理の息子であるサード・アリ・カーン氏とは直接会ったとされている。 こちらのカーン氏の身辺は米英の情報機関要員によって監視されており、革命防衛隊幹部との秘密会合の直後、同氏は英国情報部員とトラブルを起こして、一時パキスタン当局に身柄を拘束された。

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