イラク駐留米軍と反米武装勢力との戦闘が続く中、米軍は激しい掃討作戦のため、銃弾不足に陥っているといわれる。 米国防総省当局者によれば、アフガニスタン攻撃やイラクでの戦争、その後の武装勢力との戦闘激化にともない、米軍が使用する銃弾の量はこの数年間で倍以上に増加した。このため、銃弾の生産が需要に追いつかない異常な事態が続いている。 イラク駐留米軍の専門家がこれまでの掃討作戦などを基に推計したところでは、武装勢力の戦闘員一人を殺害するのに二十五万―三十万発の銃弾が使用されている計算。ところが、米国の国営の銃弾製造工場は近代化計画の遅れもあって、増大する需要を満たすことができない。米民間企業の生産能力も一気に拡充するのは困難というのが一般的な見方だ。 国防総省筋の話では、イラク駐留米軍の銃弾不足に対処するため、米国はイスラエルと台湾から銃弾を緊急輸入している。昨年、米軍が海外のメーカーから購入した銃弾類は三億発以上に達するという数字もある。

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