金正恩党委員長(左)とトランプ大統領――2人か会談し、「非核化」に進むことはあるか (C)AFP=時事

 

 ここで再び、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の「新年の辞」に戻り、北朝鮮の経済について考えたい。

 金党委員長は今年も「新年の辞」でかなりの分量を割いて、経済建設について言及した。そこで掲げたスローガンは、「革命的な総攻勢によって社会主義強国建設のすべての部門で新たな勝利を勝ち取ろう!」である。また今年が「国家経済発展5カ年計画」の3年目であることを強調し、「最後のあがきをしている敵対勢力の挑戦を粉砕し、共和国の全般的国力を新たな発展段階に引き上げなければならない」と訴えた。

 そして「今年、社会主義経済建設における中心的課題は、朝鮮労働党中央委員会第7期第2回総会で示した革命的対応戦略の要求通りに人民経済の自立性と主体性を強化し、人民生活を向上させることだ」とし、国際的な経済制裁に対抗し、外国に頼らない自立経済の構築のために「自立性と主体性の強化」に集中すべきであるとした。「最後のあがきをしている敵対勢力の挑戦」などという表現をとっているが、国連決議による経済制裁が今後、北朝鮮に深刻な影響を与えることを認識している。

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