「カバノー次期連邦最高裁判事候補」を巡る「迷走」と「女性票動向」
2018年9月27日
【ワシントン発】 ドナルド・トランプ大統領は、退任を表明していた中道保守派のアンソニー・ケネディ連邦最高裁判所判事の後任として、ワシントン連邦控訴裁判所のブレット・カバノー判事を7月9日に指名した。
トランプ政権と上院共和党指導部は当初、同指名承認プロセスについて、一連の公聴会を速やかに終えて9月20日に上院司法委員会で指名承認の採決を行い、9月中にも上院本会議での指名承認採決を行って、連邦最高裁の新会期がスタートする10月1日に間に合うかたちで就任させるというシナリオを描いていた。
そして実際、ある報道が行われるまでは、そのシナリオ通りに共和党上院議員の賛成多数で同指名が承認されることは確実と見られていた。
相次いで浮上した性的暴行疑惑
ところが、上院司法委員会での採決を4日後に控えた9月16日、『ワシントン・ポスト』電子版が、高校在学中の36年前にカバノー氏に性的暴行を受けたとする女性の実名告発記事を掲載したことで、同指名承認プロセスは迷走を始めた。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。