「カバノー効果」で共和党は上院の多数党を維持できるか
2018年10月16日
【ワシントン発】 10月6日、米議会上院本会議は次期連邦最高裁判所判事に指名されていたワシントン連邦控訴裁判所のブレット・カバノー判事の承認に関する採決を行い、賛成50票、反対48票の賛成多数で承認した。
共和党からはモンタナ州選出のスティーブ・デインズ上院議員が娘の結婚式出席のために欠席するとともに、アラスカ州選出のリサ・マコウスキー上院議員が棄権した。他方、野党・民主党で賛成票を投じたのはわずか1名であり、それは11月6日に投票が行われる中間選挙で改選期を迎えるジョー・マンチン上院議員(ウエストヴァージニア州選出)であった。
カバノー氏の指名承認採決はワシントンにおける与野党対立がいかに先鋭化しているのかを鮮明にしており、そうした党派対立が上院本会議での採決にほぼそのまま反映される結果となった。
中間選挙キャンペーンに「影」
中間選挙投票日の11月6日まで3週間となり、共和、民主両党の選挙キャンペーンはますます熱を帯びてきている。そうした中で性的暴行疑惑やセクハラ疑惑が浮上し、9月中旬以降迷走することになったカバノー氏の指名承認問題は、中間選挙キャンペーンにも大きな影を落とし始めているのである。
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