G20ではハイタッチを交わすほど親密なこの2人の決断がポイントになるか(C)AFP=時事

 

 カタールが年明け1月1日付で「脱退」を通知したOPEC(石油輸出国機構)の定例総会が近づいてきた(12月6、7日、ウィーンにて開催)。

『フィナンシャル・タイムズ』(FT)が「注目すべき5点」なる記事を掲載していたので、取り急ぎ紹介しておこう。

「FT」が挙げているのは、「1.コンセンサス」「2.2014年の記憶」「3.サウジの難題」「4.ロシアを味方に」「5.減産の拡張」の5点である。

 おおむね異論はないが、最後の「5.減産の拡張」は、100%できない、と判断する。

「FT」指摘の詳細は別途お読みいただくとして、要は、ドナルド・トランプ大統領の「激怒」を避けるため、サウジアラビア(以下サウジ)は高い生産水準を維持するが、他のOPEC諸国に広く、薄く、減産してもらい、全体として価格を回復するのに必要な減産量を確保する、という方策である。つまり、OPEC諸国が「負担」し、「果実」はリーダーであるサウジのみが享受する、ということだ。この案には、サウジ以外のどこの国も賛成しないのは目に見えているのではないだろうか。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。