ケビン・マカリーナン国土安全保障長官代行

執筆者:足立正彦2019年4月10日
 

44. ケビン・マカリーナン国土安全保障長官代行(47

 ドナルド・トランプ大統領は4月7日、キルステン・ニールセン国土安全保障長官の辞任をツイッター上の投稿で明らかにするとともに、税関・国境警備局(CBP)のケビン・マカリーナン局長を、国土安全保障長官代行として起用することも同時に明らかにした。トランプ大統領は自らの強硬な不法移民取り締まり政策の執行者としての役割を果たしてきたマカリーナン氏のCBP局長としての仕事ぶりを高く評価しており、国土安全保障長官代行として素晴らしい仕事を遂行することに信頼を寄せている、とも投稿している。

 メキシコとの国境付近にホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラといった中米諸国から米国を目指す「移民キャラバン」と呼ばれる群衆が大挙して押し寄せる中、トランプ大統領はニールセン長官の国境管理政策が手緩いと不満を募らせていたため、事実上の解任と見られている。2020年大統領選挙での再選に向けて、トランプ大統領はより厳しい国境管理政策や不法移民取り締まりに取り組む姿勢を鮮明にする中で、国土安全保障省トップの人事刷新となった。

 トランプ大統領はマカリーナン氏を2017年5月にCBP局長に指名し、同指名について上院本会議は2018年3月に賛成77票、反対19票の賛成多数で正式承認し、CBP局長に就任していた経緯がある。

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