独立後の一九五〇年代以降、ロシアやドイツ、アメリカ、イギリスなどの援助を受けてインド各地に七校が設立され、その高度な教育が世界の注目を集めるインド工科大学に、新たに日本が支援するハイデラバード校が加わる。日本ではほとんど報じられなかったが、十月下旬に来日したマンモハン・シン首相と麻生太郎首相が合意した。 インドの新学期である七月から、ハイデラバード校には新入生百二十人が入学し、仮校舎で学んでいる。二〇一〇年には校舎が完成する。 日本は教員や企業所属の研究者を同校に派遣することに同意しており、すでに日立製作所が十月から日本の先端技術に関する連続講義を開始している。また、学生が日本に留学したり、卒業後、日本で働くことを容易にする目的で、日本語講座も開設される。 このほか日本が協力する研究分野として、環境・エネルギー、デジタルコミュニケーション、デザインとマニュファクチャリング(製造)、ナノテク、都市工学の五つが挙げられている。

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