新型コロナ「米プリンストン大学」の対応と「検疫」の歴史
2020年4月8日
ジョージアの自然派ワインについて紹介している間に、世界は大きな混乱に見舞われることになった。新型コロナウイルスは瞬く間に世界を覆い尽くそうとしている。
筆者の米プリンストン大学での研究滞在も、ほぼ予定通りに終えたとはいえ、最後は混乱の中で現地を離れることになった。
本来ならアメリカ大統領選挙は当然のこと、今年秋に行われる予定のジョージア(グルジア)の総選挙について詳しく述べる予定であったが、やはり新型コロナのことも少し記そうと思う。
当初は極めて楽観的だった
プリンストン大学は、卒業生あたりの寄付金額がハーバードを上回るという、文字通り世界最強の大学である。
世界中から招かれた超一流の学者の講義を食事付きで聞くことができ、しかも筆者のような狭い専門分野の人文学者でも、是非とも受講を希望する講義が同じ時間に重なってしまうほどの充実度であった。そして、そのほとんどの講義は実際に極めて刺激的であった。
まさしく知の世界におけるアメリカの繁栄ぶりを体感してきたが、3月には新型コロナによる現地の混乱ぶりもまた目の当たりにすることになった。
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