「トランプ側近」シェール業界「大立者」の大放言
2020年4月8日
「シェール革命の父」と呼ばれたジョージ・ミッチェルは2012年8月25日、『日本経済新聞』とのインタビューの中で、米国内でシェールガス開発が地下水の汚染など環境への負荷を指摘されていることについて聞かれ、こう答えている。
〈一部の荒くれ者のために、この国が十分な天然ガスを手に入れる機会をフイにすべきではない。問題を起こす業者には厳罰で対処すべきだ。政府と業界でルール作りを急ぐべきだ〉
自らも「ワイルドキャッター」と呼ばれる一匹狼的な、投機的な掘削業者として身を立ててきたミッチェルは、ワイルドキャッターからのし上がってきた中小規模の生産業者たちのお行儀の悪さを熟知していたのだ。
筆者が石油開発会社に勤務していたころ、米国内で参画していたシェールガス事業の環境対応について在米コンサルタントに調査を依頼し、レポートを聞く機会があった。
我々が参画していたエリアは広大で、半分ほどは米国の中堅国際石油会社がオペレーター(操業責任者)をしており、残りの半分ほどはシェールガス開発会社として急成長している会社がオペレーターをしていた。
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