8月15日、光復節の式典で演説する文在寅大統領。日本との関係を重視する姿勢を見せはしたが (C)AFP=時事

 

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は日本の植民地支配からの解放の日である「光復節」の8月15日、式典での演説で、元徴用工問題の裁判について、

「わが政府は、いつでも日本政府と向かい合う準備ができている」

 と日韓両政府の対話を求めた。

 文大統領は、

「政府は司法府の判決を尊重」

 するとしながらも、

「被害者が同意できる円満な解決策について日本政府と協議してきており、協議の門戸は今も大きく開かれている」

 と述べ、さらに、

「三権分立に基づいた民主主義、人類の普遍の価値と国際法の原則を守っていくために、日本とともに努力していく」

 とした。具体的な対日批判は控え、対話を強調したのである。

 文大統領は、3月1日の「3・1独立運動記念日」での演説でも、

「日本は常に最も近い隣国だ」

 とし、新型コロナウイルスに関連して、

「共に危機を克服し未来志向の協力関係へ努力していこう」

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