共和党は「カルト化」したという内部批判も(グリーン下院議員)(c)EPA=時事

 

 米下院本会議は2月4日、極右陰謀論「Qアノン」を積極的に認める発言などで物議を醸してきたマージョリー・テイラー・グリーン下院議員(共和党)を処罰することを賛成多数で可決して所属委員会からの除籍を決議した。

 グリーン氏は2020年11月に実施されたジョージア州第14区選出下院議員選挙で初当選したばかりの新人である。熱心なトランプ支持者として知られており、ジョー・バイデン氏の大統領当選確定手続きに最後まで抵抗した共和党下院議員約140人の中に含まれている。現在でも、「激戦州において民主党が大規模な不正投票を行なった」との主張を崩していない。

 またQアノン信奉のみならず、下院議員選挙出馬前にはSNS上でナンシー・ペロシ下院議長(カリフォルニア州第12区選出)ら民主党議員の処刑を望む投稿に賛同していたことも発覚し、民主党のみならず共和党内でもグリーン氏を批判する声が高まっていた。

 こうした中、上院共和党指導部を率いるミッチ・マコネル上院院内総務(ケンタッキー州選出)は2月1日、名指しこそ避けたものの明らかに同議員と分かる形で「共和党の『癌』だ」と批判。党トップが新人議員を標的にするという異例の事態に発展した。

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