支持率堅調でも盤石ではない岸田首相(C) 時事

 

 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が猛威を振るうにもかかわらず、岸田文雄内閣の支持率が伸びている。一度決めたコロナ対策も「プライドなく方針転換する」(首相側近)融通無碍な姿勢などが奏功していると見られ、野党は国会で首相を攻めあぐねている。

 ただ、最近は3回目のワクチン接種の遅れといった不作為が目立ち、コロナ以外でも政局の火種となりそうなトラブルが増えてきた。盤石そうに見える首相の政権運営の足元は、ガラス細工のように壊れやすくもあるのだ。

「優柔不断な朝令暮改」との批判

「自治体や当事者の皆さんの声に丁寧に耳を澄まし、方針変更すべきと判断したことは政治として思い切って舵を切ることもあった。大切なことは国民にとって最善の対応をとるということだ。今後も状況が変化する中で、国民にとってより良い方策となるよう粘り強く対応し、国民にしっかり説明をするよう努めていく」

 首相は1月19日の衆院本会議で、立憲民主党の小川淳也政調会長から「確固たる信念や方針、熟慮に欠けた優柔不断な朝令暮改」などと政治姿勢を批判されると、涼しい顔でこう反論した。

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