[マダガスカル発(ロイター)]かつては肥沃な土地だったマダガスカル南部のこの地域に、いまや風を遮る木はほとんどない。赤い砂が畑に、村に、道路そして食糧援助の小包を待つ子供たちの目に、いたるところに吹き付けている。4年間続いた、過去数十年で最悪の干魃と、炭焼きや農地を拓くための森林破壊が、この地域をダストボウルに変貌させた。

プラスチック容器に雨水を詰める

「収穫するものがないのです。だから食べるものがなく、飢えています」と、アンジェッキー・ビーンタラ近郊の世界食糧計画(WFP)の拠点を訪れたタリラは言う。彼女は7人の子を育てている。

プランピーの小袋を持ち、WPFの拠点を後にする母親と二人の子

 マダガスカル南部では現在、100万人以上がWFPからの食料配給を必要としている。タリラは、体重が増えない4歳の息子アボラザを連れ、栄養失調の子どもに与えられるピーナッツベースの製品「プランピー」を受け取りに来たのだ。「7人いるの。食べ物が足りない。でも、プランピーじゃこの子のお腹は一杯にできない」と、アボラザの細い腕を抱きながら彼女は言った。

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