米国の規制強化が中国勢の技術進歩を後押ししてしまう可能性も[世界人工知能会議(WAIC)でのバイドゥのブース=2023年7月6日、中国・上海](C)REUTERS/Aly Song

[北京・上海発/ロイター]中国インターネット検索大手、バイドゥ(百度)は今年、人工知能(AI)用チップを同国のファーウェイ(華為技術)に発注したと、この問題に詳しい2人の関係筋は語った。中国有数のAI企業であるバイドゥは、大規模言語処理モデル(LLM)プロダクトのErnie(文心)を提供している。

 バイドゥは去る8月、米政府が10月からエヌビディア製を含むAIチップ及びその製造ツールの対中輸出規制強化に踏み切ることを見越して、エヌビディアA100の代替となるファーウェイのAIチップAscend910Bを200台のサーバー用に1600個発注したという。契約額は約4億5000万元(約95億円)で、ファーウェイは10月までに受注の6割を超える約1000個を納品、年内には納品を完了する予定と見られる。

 この情報を提供した2名は、契約内容が極秘事項であることを理由に、いずれも名前を明かすことを拒否した。

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