毛沢東生誕130周年

執筆者:フォーサイト編集部2023年12月12日
 

 12月26日、中華人民共和国の建国を主導した毛沢東の生誕130周年を迎える。

 毛沢東は1893年のこの日、湖南省湘潭県で生まれた。1921年、中国共産党の第1回大会に参加し、1923年の第3回大会で中央執行委員に選出。以後浮沈を繰り返しながら、「農村革命根拠地論」を唱えて党内外の支持を広げ、1936年には軍政両方の実権を掌握する。日中戦争とその後の第2次国共内戦を戦い抜き、1949年10月1日に中華人民共和国の建国を宣言した。

 建国後の毛は、国家主席あるいは党主席として国家経営に乗り出したが、その志向は急進的な社会主義建設の遂行にあった。それは「百花斉放百家争鳴」(1956年)後に知識人を追放した「反右派闘争」(1957年)、人海戦術での農工業生産増大を目指した「大躍進」(1958年)に象徴される。

「大躍進」の失敗でいったんは権威を失墜させた毛だったが、経済政策の修正を図る実権派を「走資派による修正主義」と呼んで批判を開始。『毛沢東語録』や毛沢東思想を支持する学生や労働者が各地で大運動を展開した。1966年に始まり、毛が死去する1976年まで続いた「プロレタリア文化大革命」である。

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