年初から試練続きの岸田首相は、9月の総裁選までその座に留まれるか[1月6日、首相官邸にて](C)時事

 岸田文雄首相にとって、2024年はどんな1年になるだろうか。元日から能登半島地震などの陣頭指揮を執りリーダーシップは発揮できたが、悲願とする9月の自民党総裁選での再選に黄信号が灯る現実は変わらない。内閣支持率は危機的水準のままで、1月には自民党派閥のパーティー券事件を巡り、安倍派の衆院議員、池田佳隆容疑者が逮捕される事態に発展した。この事件では、他にも複数の議員が摘発されるとの見方が消えない。永田町では、政権を揺るがす山場を衆院補欠選挙がある4月に迎えるとの見方もあり、首相が勝負の9月までたどり着けるかも不透明だ。

「部隊の方々の懸命の努力で、救助活動が一定の成果を上げている。4日には大阪市消防局が80代女性を救助した。いまだに救助が難航しているところもあるが、あきらめず粘り強く、漏れのない救助活動をお願いする。自治体からの情報によると、相当程度の孤立集落や安否不明者がいるとのことであり、これらの状況確認も関係機関が自治体と連携して早急に行うようお願いする」

 岸田首相は5日午前、官邸で能登半島地震に関する非常災害対策本部会議に防災服姿で出席し、閣僚や省庁幹部にこう檄を飛ばした。

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