1月28日午前、海軍司令官らとともに潜水艦発射戦略巡航ミサイル「プルファサル3-31」型の発射実験を指導した金正恩国務委員長(『労働新聞』HPより)
 

 1月29日付1面は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が新たに開発された潜水艦発射戦略巡航ミサイル「プルファサル(火矢)3-31」型の発射実験を指導したとの記事であった。金正恩は、昨年9月の新型潜水艦進水式の際に掲げた「海軍の核武装化」に再び言及している。今回の実験は、「地域情勢とは全く関係なく実施された」という。北朝鮮の兵器実験が、日米韓の外交日程などに逐一タイミングを合わせているものではないとの主張であり、極超音速ミサイル発射実験に関する1月15日付の記事でも同じ表現が見られた。

『労働新聞』の構成は長年変化に乏しい。最高指導者の動静報道があれば第1面に大きく掲載され、最終ページは韓国と国際社会に関する記事が載る。

 例えば、2月1日付の最終第6面に掲載されたのは、「資本主義の滅亡を促す甚だしい社会的不平等」「日増しに盛り上がる人身売買犯罪」といった記事で、資本主義社会の問題点を指摘しているほか、「米国の制裁に強力に対応する立場強調」「米国の無根拠の主張排撃」と題する記事で、ベネズエラ国会議長やイラン外務省が米国を非難した事実を伝えている。各国での伝染病や天災に関する記事も頻繁に載り、この日は「世界的に急速に伝染する麻疹」「ニパウイルスによる死亡者発生」といった囲み記事があった。

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