二階氏の不出馬表明会見では、記者からの質問に答える中で「バカ野郎」との言葉も飛び出した[3月25日午前、自民党本部](C)時事

 自民党の二階俊博元幹事長が次期衆院選に出馬しない方針を明らかにし、党内に波紋を広げている。派閥パーティーを巡る政治資金規正法違反事件に関し、関係議員の中で不記載の金額が最多だった責任を取るとしているが、水面下では党執行部が二階氏に対し、子息に地盤を引き継げるよう環境整備をしながら引退を促したとの見方もある。党による処分を控える安倍派幹部に自主的な離党を決断するよう、プレッシャーをかける狙いもあるようだ。

「私が会長を務めていた派閥の政治資金問題が政治不信を招いた。改めて国民の皆さん、これまでご支援くださった地元の皆さんに深くお詫び申し上げる。すでに派閥の元会計責任者と私の秘書が刑事処分を受けているが、その政治責任はすべて監督責任者である私自身の責任だ。私は政治的責任を明らかにするため、本日、岸田文雄自由民主党総裁に、次期衆院選に出馬しないと伝えた」

 二階氏は3月25日午前、自民党本部で記者会見を開き、不出馬を正式に表明した。会見では、年齢が関係しているのかという記者の質問に、二階氏が鋭い目で「お前もその年が来るんだよ」とすごむ場面もあった。

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