クラシックスポーツとeスポーツを組み合わせた「Games of the Future」の開幕式に出席した(左から右)カザフスタンのトカエフ大統領、タジキスタンのエモマリ・ラフモン大統領、ロシアのプーチン大統領、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領、ウズベキスタンのシャフカット・ミルジヨーエフ大統領[2024年2月21日、ロシア・カザン](C)EPA=時事/KRISTINA KORMILITSYNA/SPUTNIK

 2022年2月24日のロシアによるウクライナ全面侵攻(以下、「今次戦争」とする)開始以降、日本のメディアでは中央アジア諸国など旧ソ連圏の国々が「ロシア離れ」を進めており、ロシアが求心力を失っているといった論調が一部で見受けられる。しかしながら、中央アジアとロシアとの関係性は、外交においても安全保障においてもこれまで切っても切れないものであった。果たして中央アジア諸国は本当に今次戦争を奇貨として「ロシア離れ」を進めているのだろうか。

 中央アジアの現状を現地で確認するべく、筆者は、2023年11月から12月にかけカザフスタン最大都市アルマティ及び首都アスタナ、ウズベキスタン首都タシケント、キルギス首都ビシュケクへの調査出張を実施した。

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