北朝鮮ウォッチャーの間で金正日総書記が狙撃されたとの未確認情報が流されているが、そんな中で金総書記の護衛部隊の存在が明らかになった。治安筋によると、これまでは人民軍護衛総局が警護の主体とされていたが、同総局とは別組織として「親衛隊」とされる部隊が、金総書記の警護にあたっているという。「親衛隊」の正式呼称などは明らかではないが、二千五百人規模の部隊で、出自、学業成績、軍事教練など最優秀のメンバーを選抜、特別な訓練を経た最精鋭部隊とされる。警護は二十四時間体制。隊員は約十年単位の任務中、家族との音信も禁止されて極秘部隊として任務を遂行するという。 こうした過酷な勤務条件の一方で、党や軍の高官をも凌ぐ衣食住にわたる様々な特権が付与されており、指示に従わない高官の射殺特権なども与えられているという。常に完全武装の同部隊は、着衣に特別なマークを付けているとされ、金総書記の絶大な信頼の証しとされる。 治安筋は、「『親衛隊』の存在は独裁体制の特徴。また、国内が安定していない証しでもあり、北朝鮮を分析する上で極めて貴重な情報」と指摘している。

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