韓国政府により事実上の軟禁状態に置かれている黄長ヨプ・元朝鮮労働党書記の米国亡命への熱意はまだ冷めていないようだ。 黄氏を支援する北朝鮮脱出者団体・脱北者同志会の関係者によると、黄氏は七月初め、米共和党議員らの招きでワシントンを訪れる話が韓国政府の働きかけで流れた後、「金大中大統領の太陽政策のもとで厳しい統制を受けているため、この四年間思うように活動することが出来なかった。金正日政権打倒と祖国統一のため、余生を韓国ではなく第三国で過ごしたい」と側近に語ったという。この関係者は、「黄氏が話す第三国というのは米国であり、ワシントンへの移住を意味する」と話す。 ワシントンの韓国紙特派員によれば、「黄氏は米国に政治亡命の希望を公式に伝えたことはない。黄氏が亡命の意思を明らかにすれば米韓の外交摩擦に発展するのは確実だが、それでもワシントンは黄氏を受け入れるはず」と見る。黄氏を管理下に置く韓国の国家情報院(前国家安全企画部)は、黄氏の亡命意欲が洩れることを恐れ、外部との接触を一切禁止している。黄氏は現在、脱北者同志会のホームページに対する寄稿以外の活動は許されない身の上だ。

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