民主党内では、参院選を「善戦」と評した鳩山由紀夫代表、菅直人幹事長の「鳩菅体制」への批判が続出している。参議院執行部人事では、議員会長選挙で旧社会党系の角田義一氏が、若手に推された江田五月氏を一票差で破ったものの、参院幹事長選挙では若手と連携した旧民社党系の直嶋正行氏が、羽田孜特別代表に近い北沢俊美氏を大差で破る大波乱となった。 北沢氏は「クーデターだ。寝首をかかれた。若手のお子さまランチと国会対策が出来るか」と息巻いたが、終わってみれば参院役員は旧社会党出身の角田、労組出身の直嶋の両氏で固まってしまった。これでは「政権政党への脱皮は困難」(羽田氏)との愚痴がこぼれるのも無理からぬところ。 皮肉なのは旧社会党系と保守派・羽田グループが組んで、若手改革派と対峙している構図だ。しかも、若手を焚き付けているのが、鳩山代表に近い仙谷由人氏というのでますます話がややこしくなる。こうした中、初当選した大橋巨泉氏が、両院議員総会で「民主党はセンターレフト(中道左派)と宣言すべきだ」と主張したのに対して、鳩山代表は「センターレフトでは党内の過半数の支持すら得られない。そんなことをしたら社民党になる」と拒絶反応。路線問題の決着は難しく、右往左往が続く。

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