ロシアのプーチン大統領(四九)によるエリツィン派排除作戦がいよいよ本格発動されそうだ。年明け早々、「エリツィン・ファミリー」最後の大物だったアクショネンコ鉄道相(五二)を解任。続いて、ウォロシン大統領府長官(四五)についても最高検察庁が「過去の経済活動」に関して捜査を開始した。カシヤノフ首相(四四)、ショイグ非常事態相(四六)の二人も追放が画策されているという。 カシヤノフ首相には昨年春ごろから解任の噂が流れており、いつクビになってもおかしくない状態。首相以下が解任、もしくは辞任に追い込まれれば、前大統領の息のかかった人間はロシアの権力中枢から一掃される。 外交筋によれば「バトルシェフ連邦保安局長(五〇)ら、いわゆるサンクトペテルブルク派とエリツィン・ファミリーを対立させたうえ、陰で糸を引く形でサンクトペテルブルク派内部での抗争も演出するなど、大統領の作戦は巧妙」。ロシア最大の利権である天然資源独占企業の重要ポストに息のかかった人間を次々と送り込むなど、資金面でも磐石の態勢を整えつつある。それがよいか悪いかとなると、話はまた別になるのだけれど。

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