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投稿者:nekosuki2017年05月03日16時38分
ルペンは国民戦線党首の地位を一時離れ、「自分は党首ではなく、フランス国民すべての候補者」と主張するなど、極右政党のイメージ払拭に努めているらしいが、人々はこれをどう見ているのだろうか。
イメージ戦略は言ってみれば人々を惑わす戦術のようなもので、いざ政権の座に就いた時にその本性が露になるようでは国民にとっては悲劇この上ない。うますぎる話は要注意であり冷静になってみれば誰もがその虚構に気付くことではあるが、政治への不満、鬱積が積りに積もっているような時には一度試してみるのも悪くないという誘惑に抗し難くなりがちだ。
我が国では民主党政権の誕生でこのことは経験済みだ。だから上っ面だけのイメチェン戦略はすぐに見破ってしまう。トランプ大統領を産み出したアメリカでも同じようなことを感じている人々は少なくないのではないかと思う。
アンチ既成政党の存在はそれなりに意味はあるが、過激な公約で今日の複雑化した諸問題に的確に対処できる考えるのは幼稚すぎる。大統領選挙の決戦投票でフランス国民がどれだけ冷静さを示してくれるのかは興味深い。
白票や棄権は言ってみれば"逃避であり"、それがのどのような結果を招くことになったかはアメリカの大統領選挙の結果が示している。この点もフランス国民がどういう態度を見せてくれるのか興味深いところである。
投稿者:渡邊啓貴2017年05月05日15時46分
昨日までフランスにいました。筆者です。お二人の意見はいずれももっともで、フランスの国民の多くが共有するところです。私はメーデーの日両候補の最後のパリでの大集会に出て来ました。三十年以上このようなことを続けていますが、こんな決選投票は初めてです。来ている人たちの風体もそんなに変わりません。あえていえばマクロンの方は若い人が多く、外国人系の人がルペンのところにはほとんどいません。いずれもスターの政治家がかけつけて応援するということでもありません。マクロン派の集会の帰りに、カメルーンの経済界代表のひとりと話す機会がありましたが、やはりアフリカとの経済関係はマクロンも視野にあるようです。当たり前ですが。マクロンは社会党保守派の人たちが中心となります。新しい中道の風で保守共和党の人がどのくらい加わるのか、どう処遇されるのか。ともかく、大政党解体、とくに社会党解体を意味する選挙ですが、「マクロン党」の姿も明確ではありません。極右はもちろん忌避するが、どこに投票してよいかわからない、というのは国民の多くの本音だと思います。逆に言えばそれほど国民は政治に失望しているということです。
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投稿者:nekosuki2017年05月08日22時09分
マクロン勝利に胸を撫で下ろしています。その背後には、ともかくも極右政党のルペンは当選させないという一点で結集した国民の声があったと聞いてます。これは我が国で非自民でまとまって民主党政権が誕生したのと似ているようですが、マクロン勝利が違うのは極右政党の誕生は絶対にさせないという国民の覚めた理性が作用した点にあると勝手に思い込んでいます。
ポピュリズが大手を振るうとき、国民の側はある意味、冷静さを失い、アジテーターの言葉に酔いしれる状態にあるものですが、フランスの大統領選挙ではそうしたことにブレーキがかかったようで、救われた感じです。
それにしても投票日直前に起こったマクロン陣営に対するハッキング問題、アメリカ大統領選挙の最中の民主党に向けられた類似の事件を思い出させます。
民主主義とはもろく、攻撃しやすい政治体制かも知れないが、これを守るのはその主役である国民なのだということを改めて感じさせてくれたような気がしています。
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投稿者:naturalist2017年05月04日19時51分
5月3日のマクロン対ルペンの討議をvideoで見ました。私の印象ではマクロンに勝ち目があると見ました。議題に対してマクロンはまともな政策を分かり易く説明していました。ルペンは始終攻撃的姿勢を崩さず、自らの政策を丁寧に説明することがありませんでした。クリントン対トランプの討議を一人で演じているいるような感がしました。マクロンがルペンに対してむきになる場面では若さゆえと受け取れました。今のところ私はマクロンが勝利するとみています。 
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投稿者:zarugo132017年05月08日07時00分
マクロン新大統領が誕生しました。
アメリカでオバマ大統領が選出された時と同様の高揚感がありますね。前途多難であると思いますが。