現在、中国と陸地で国境を接する国は14カ国。領土問題は日本だけとの間で起っているのではありません。 今回は短期集中連載「中国の領土問題」から記事を5本ご紹介します。

【ロシア】ウラジオストクは『中国固有の領土』か――始まった極東奪還闘争 (名越健郎)

 http://www.fsight.jp/11951 9月にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合が開催されたロシア極東の都市・ウラジオストクは、北京条約(1860年)によって、帝政ロシアが弱体化した清国から奪い取ったもので、もともと中国領。中国がある日突然、ウラジオストクを「中国固有の領土」として返還を要求しないとも限らず、中露間で歴史的なパワーシフトが進む中、ロシアにとって、尖閣問題は他人事ではありません。

【韓国】「均衡外交」への憧れと対中国リアリズム(黒田勝弘)

http://www.fsight.jp/11955 来るべき中朝国境紛争に備え、高句麗史という「歴史領土」の囲い込みを図る中国。領土と歴史が不可分であることを知る中韓両国は、国をあげての「歴史戦争」に突入しています。

【インド】軍事衝突から50年――官民協調で推進する対中実利外交(山田剛)

http://www.fsight.jp/11963 1962年の印中軍事衝突から50年。最近でも、中国が発給し始めた新デザインのパスポートに記された地図にインドが抗議するなど、国境をめぐる問題が全面解決したわけではありませんが、対立を回避して現実的かつ国益に叶う外交関係を推進していくことに、両国は今のところ成功しています。(会員限定記事)

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