内閣発足後1カ月が経過した安倍政権は今、絶好調のように見える。だが、安倍晋三首相はこの政権が抱える根本的な問題に直面し始めている。その問題とは、従来の安倍首相支持勢力だった自民党内の保守系議員と、友党・公明党こそが、政権最大の障害になり得るということである。これを克服できるかどうかが安倍政権の未来を握っているのだが、このことについては後述するとして、まず、安倍政権の好調ぶりについてみてみたい。

 

軒並み支持率上昇

 大手新聞社やテレビ局によるほとんどの世論調査で、第2次安倍内閣の支持率が上昇している。12月下旬の内閣発足直後よりも、それから約1カ月後の支持率が上回っているのは、歴代内閣を振り返ってみればきわめて異例の事態であることが分かる。

 なぜか逆の結果が出ている朝日新聞は別として、その他の主要メディアの調査では、たとえば読売新聞(65%→68%)、日本経済新聞(62%→68%)、産経新聞(55%→64%)、共同通信(62%→66%)と軒並み上昇している(小数点以下切り捨て)。メディアによって異なるものの日経新聞によれば、新内閣の支持率が1カ月後に上昇したのは、2001年の第1次小泉内閣以来ということになる。

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