エリゼ宮は「聖域」のはずだったが……(C)時事
エリゼ宮は「聖域」のはずだったが……(C)時事

 フランス大統領官邸のエリゼ宮がオランド大統領の下で饗宴の見直しに着手した。具体的には、首脳外交の饗宴に出すワインを高価なものから相対的に安価なものにし、料理を含めた支出を抑制する。これまでエリゼ宮の饗宴予算は事実上青天井だったが、経済低迷と緊縮財政で“聖域”にも手がつけられることになった。見直しの第1弾としてエリゼ宮は今月末、ワイン1200本を放出し、オークションにかける。

 

最高級銘柄が目白押し

 

 今月30日と31日、パリで行なわれるオークションに出品されるワインは、エリゼ宮が保有するワイン全体の10分の1に当たる。

「人数分が揃っていなかったワインを中心に放出する。棚卸をし、カーヴを整理するのも目的。オークションの売り上げは新たなワイン購入にあてる」

 と説明する。

 もちろんすべてフランスワイン。ボルドー地方はペトリュス、シャトー・シュヴァル・ブラン、シャトー・ラ・トゥールなど最高級の銘醸ワインが目白押し。このうち1990年のペトリュスの落札価格は2200-2500ユーロ(約28万円-32万円)と予想されている。

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