7月7日に急性心筋梗塞により88歳で死亡した全秉浩(チョン・ビョンホ)氏は金日成(キム・イルソン)時代から、北朝鮮の軍需産業を支えた中心人物だった。その死亡で、北朝鮮の軍需産業部門の世代交代が一気に進むとみられる。

 

軍需産業部門は世代交代へ

 党中央委員会と国防委員会が7日付で発表した「訃告」などによると、全秉浩氏は1926年に慈江道前川郡の貧農の家庭に生まれ、朝鮮戦争中の1952年9月から軍需産業分野に従事し、1970年からは党中央委の副部長、部長、党書記などを務めた。1982年3月に軍需産業を担当する第2経済委員会委員長になり、同8月には党政治局員候補に起用された。

 86年12月からは党書記として軍需産業部門を担当し88年11月には党政治局員に。90年5月には国防委員に選出された。「訃告」は2010年6月から2012年3月まで内閣政治局局長兼党委員会責任書記を務めながら「人民軍を近代的な攻撃手段と防衛手段を備えた最精鋭革命強兵に、祖国(北朝鮮)を人工衛星製作および打ち上げ国、核保有国にするために特出した貢献」をしたと「核とミサイルの貢献者」として称えた。「大将」の軍事称号も得ていた。2011年4月に国防委員を解任され、2012年5月から朝鮮人民軍武装装備館館長を務めていた。

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