日本の参院選に始まり、中国共産党大会、韓国大統領選と、これから半年あまり、東アジアは政治の大イベントが続く。見逃してはならないのが、台湾の総統選・立法院選のゆくえだ。[台北発]二〇〇八年の前半、台湾は四年に一度の「祭り」を迎える。 一月十二日に国会にあたる立法院選挙、三月二十二日に総統選挙、そして五月の新旧総統の交代。総統の交代後には中断して久しい中台対話の再開など、重大な変化が両岸関係に訪れることも有力視される。皮切りとなる立法院選挙まであと半年足らず。総統選レースもすでに火ぶたを切り、人口二千三百万の島には次第に選挙の熱気が漂い始めた。「来年は、台湾の運命が大きく変わる一年になる」 そんな予感を、台湾で政治に携わる人々の多くが共有する。中国との統一支持か、台湾独立支持か、あるいは「非統非独(統一でも独立でもない第三の道)」支持かを問わず、だ。陳水扁(五六)政権下の七年間に繰り広げた民進党と国民党の「仁義なき戦い」は、台湾に政治、外交、安全保障、経済、社会生活など、あらゆる分野で停滞や混乱をもたらした。台湾の生き残りのために、今の政治状況を抜本的に変える必要を、台湾の人々は知っている。

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