選挙の季節に突入した台湾「運命」の分かれ目

執筆者:野嶋剛 2007年8月号
エリア: アジア

日本の参院選に始まり、中国共産党大会、韓国大統領選と、これから半年あまり、東アジアは政治の大イベントが続く。見逃してはならないのが、台湾の総統選・立法院選のゆくえだ。[台北発]二〇〇八年の前半、台湾は四年に一度の「祭り」を迎える。 一月十二日に国会にあたる立法院選挙、三月二十二日に総統選挙、そして五月の新旧総統の交代。総統の交代後には中断して久しい中台対話の再開など、重大な変化が両岸関係に訪れることも有力視される。皮切りとなる立法院選挙まであと半年足らず。総統選レースもすでに火ぶたを切り、人口二千三百万の島には次第に選挙の熱気が漂い始めた。

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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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