李在明政権「実用外交」の中核、魏聖洛・国家安保室長が異例の「自主派」批判

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執筆者:澤田克己 2026年2月17日
タグ: 韓国 李在明
エリア: アジア
通常は「黒衣」役の国家安保室長がインタビューを受けること自体、極めて珍しい[2025年のAPEC首脳会議の際、記者会見を行った魏聖洛氏](C)Johannes Neudecker/dpa via Reuters Connect
韓国政権の内幕には、米韓同盟重視の「同盟派」と、北朝鮮との融和を志向する「自主派」の間に路線対立が存在する。現在は前者を代表する魏聖洛氏が李大統領のブレーン役だが、同氏は最近、メディアへのインタビューで激しい「自主派」批判を行った。米トランプ政権との間で合意した対米投資の履行が遅れるなど、「実用外交」には根強い抵抗があることが窺える。

 韓国・李在明(イ・ジェミョン)政権における外交安全保障政策の司令塔である魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長が、政権内の不協和音を示唆するような発言をした。韓国メディアのインタビューで、米国との関税に関する韓国側の合意履行が進んでいないことへの不満をあらわにし、自らを更迭しようという動きがあったことも暴露。さらに、なんでも対北政策に引き付けて考える勢力がいることも問題視したのだ。日米との緊密な連携を基調とする「実用外交」の旗振り役であるだけに気になるところである。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
澤田克己(さわだかつみ) 毎日新聞論説委員 1967年、埼玉県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。在学中、延世大学(ソウル)で韓国語を学ぶ。1991年毎日新聞社入社。政治部などを経てソウル特派員を計8年半、ジュネーブ特派員を4年務める。論説委員を経て2018年から外信部長。20年から再び論説委員。著書に『「脱日」する韓国』(ユビキタスタジオ)、『韓国「反日」の真相』(文春新書、アジア・太平洋賞特別賞)『新版 北朝鮮入門』(共著、東洋経済新報社)など多数。
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