【魂となり逢える日まで】シリーズ「東日本大震災」遺族の終わらぬ旅(10)亡き息子と共に語り続ける「あなたの命を守って」

執筆者:寺島英弥 2020年12月28日
タグ: 日本
エリア: アジア
亡き健太さんと共に語り続ける田村さん夫婦。全国から大学生や企業で働く若者が訪れている(田村さん提供)
 

 宮城県の北部、三陸特有の深い入り江の奥に女川町がある。コバルトブルーの湾はあくまで静かだが、丸10年になろうとしているいまも、そこに「被災した町」が眠っているという。

「女川湾の底には、津波で流された町のがれきが積もっています。まだ行方が分からないおふたりの女性行員の遺族が潜水士の資格を取り、毎週のように、プロのダイバーに同伴してもらって潜っています。湾にある半島の向こうの海上で3人が見つかって、湾内の浜で1人。8人はいまも行方不明なのです。潜らねば何も見つかりません。手掛かりは年々難しいけれど、望みを託しながら」

カテゴリ: 社会
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執筆者プロフィール
寺島英弥 ローカルジャーナリスト、尚絅学院大客員教授。1957年福島県相馬市生れ。早稲田大学法学部卒。『河北新報』で「こころの伏流水 北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)などの連載に携わり、東日本大震災、福島第1原発事故を取材。フルブライト奨学生として米デューク大に留学。主著に『シビック・ジャーナリズムの挑戦 コミュニティとつながる米国の地方紙』(日本評論社)、『海よ里よ、いつの日に還る』(明石書店)『東日本大震災 何も終わらない福島の5年 飯舘・南相馬から』『福島第1原発事故7年 避難指示解除後を生きる』(同)。3.11以降、被災地で「人間」の記録を綴ったブログ「余震の中で新聞を作る」を書き続けた。ホームページ「人と人をつなぐラボ」http://terashimahideya.com/
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