
亡き子どもの魂を救うという地蔵たち。西光寺境内で祈り続ける(筆者撮影、以下同=2019年3月11日)
2011年3月11日の東日本大震災が起きた後の夏、福島県浜通りにある筆者の郷里の友人から、こんなうわさ話を聞いた。
「夜になると、海から “大勢の人”が浜の波打ち際に歩いてくるそうだ」
海岸部の津波犠牲者にまつわる幽霊話らしかったが、うわさはうわさで、その話の主が誰なのか分からず、実際に見たという人に会ったこともなく、うわさはすぐに立ち消えた。

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