新代表の内評、芳しからず 中道・旧公明に「統一地方選は旧立憲と“それぞれ”で」の声

執筆者:永田象山 2026年2月21日
タグ: 日本 高市早苗
新体制が発足した直後から、党内では小川氏の根回し不足や人事のセンスに疑問を呈する声が上がっている[中道改革連合の議員総会で発言する小川淳也代表=2026年2月18日](C)時事
小川淳也代表のもと新体制になった中道改革連合は前途多難だ。首班指名選挙では参院の立憲民主党議員ら5人が造反。泉健太・元立憲代表を衆院副議長に据える人事も頓挫した。2027年の春には統一地方選、28年夏には参院選が控えるが、旧公明からは地方選挙で旧立憲と共闘する意味を疑問視する声が漏れ、まだ両党が別々に存在する参院でも合流ムードは見られない。

 

年度内成立なら予算の審議時間は「例年の半分」

高市「本日より高市内閣2.0の始動です」(2月18日記者会見)

 第二次政権が発足した18日の夜。第105代内閣総理大臣となった高市早苗は総理官邸の記者会見場で高らかに宣言した。衆院の4分の3以上の352議席を占める「巨大与党」が存在する、かつて無い国会審議が始まろうとする中、高市は来年度予算の年度内成立に意欲を見せた。

高市「与党とも相談し、野党にも協力をお願いしながら、来年度予算(案)と今年度末までに成立が必要な法案の年度内の成立を目指してまいりたい」

 通例、本予算の国会審議は衆・参それぞれ1カ月程度かけて審議を行う。去年の例で言えば衆院・予算委員会で予算審議が始まったのが1月31日で、参院で成立したのが3月31日であるからちょうど2カ月かかった計算だ。

 去年は自民党・公明党の連立与党の議席が過半数割れで、当時の野党・日本維新の会が求めた「高校無償化」の予算計上などによる修正で時間を要した事情もあるが、例年2カ月程度の時間が求められてきた。

 しかし、高市はこれまでの慣例を拒否し、審議時間を半分程度に圧縮しろという厳しい要求を与党幹部に突きつけたのだ。自民党の国会対策委員会の幹部は「そう言われても……」と困惑の表情を見せる。

 野党側からも高市の強引な指令に「野党軽視」と批判が上がる。中道改革連合の新代表に就任した小川淳也は記者会見で「新年度の国民生活、事業活動、経済活動に支障をきたさない」ことは大切だとしながらも、釘を刺した。

小川「国会審議を軽視していいということにはならない。今回のことに限らず、未来永劫国会審議は大事なものだという足跡を受け継いで残していかなきゃいけない」

 しかし、その言葉に力強さは感じられない。そもそも高市が強気になっている最大の要因は「中道改革連合」の凋落にあったからだ。

高市「衆議院選挙は政権選択選挙と呼ばれます。自民党と日本維新の会で過半数の議席をたまわることができれば、高市総理続投かと思われます。そうでなければ、野田総理なのか斉藤総理なのか、別の方なのかと考えます」(1月19日)

 高市は解散を表明した1月の会見では、来る衆院選挙は「自分の続投か、野田佳彦総理か斉藤鉄夫総理か」の選択だと宣言するほど、にわかに誕生した中道改革連合の存在を気にしていた。高市が選挙の公示直前、自民党が掲げる公約を超越して、飲食料品の期間限定の消費減税について「来年度に実施」と発言したのも、中道が選挙公約で「今年秋に食料品の消費減税ゼロ」と掲げたことを意識したものと見られた。

 少なくとも各メディアの情勢調査が公表される選挙序盤までは、高市にとって中道は脅威のはずであった。しかし、選挙の結果はほとんどの関係者にとって想定外だった。

まさに「馬糞の川流れ」

「ある程度、合流の成果を残す結果を得ていれば良かったのだけど、この結果では失敗と 言わざるを得ない」

 旧公明関係者は「中道改革連合」は失敗だったと認めている。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
永田象山(ながたしょうざん) 政治ジャーナリスト
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