カイロのイタリア領事館が爆破で大破

執筆者:池内恵2015年7月11日

カイロ中心部で7月11日の早朝、イタリア領事館が爆破され、少なくとも1名が死亡。早朝であったため死者は少ないかもしれないが、ツイッターで伝わってくる被害の規模は甚大。大規模な爆発物が用いられたとみられる。カイロにはイタリア大使館(ガーデン・シティ)とイタリア領事館(ガラー大通り)があるが、領事館の方。ガラー大通りは上に「10月6日高架橋」が通っている幹線で、政府系機関や政府系新聞社、由緒ある外国人学校などが並び、外務省も付近にある。日本でいうと虎ノ門から神谷町にかけてのような感じか。高架橋から爆弾を投げ落としたという可能性もあるが、それではここまで大規模にならないので、自動車爆弾で領事館の正面から爆破したのか、とも推測できる。そもそもイタリア領事館が本来の目的だったのかどうかも含め、まだはっきりしない。ジャーナリスト抑圧を進めるエジプト政府が、取材に来た外国人記者を「早すぎる、陰謀に関与した疑い」と拘束したという情報も流れている。Car bomb set off near Italian Consulate in Cairo, al-Jazeera English, 11 July 2015.

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