昨日のカイロのイタリア領事館前の爆破について、エジプトでの「イスラーム国」傘下の組織を名乗るツイッター・アカウントで犯行声明が出された。真偽は判定しようがない。

Egypt's ISIL affiliate claims attack on Cairo consulate, al-Jazeera English, 11 July 2015.

Islamic State says behind bombing at Italian consulate in Cairo, Reuters, July 11, 2015.

エジプトのスィースィー政権はムスリム同胞団を徹底的に弾圧化して弱体化させたが、シナイ半島の「聖地エルサレムの護持者たち」を名乗る集団が「イスラーム国シナイ州」を名乗り「イスラーム国」に忠誠を誓い活動を活発化させた。今回は「エジプトのイスラーム国」を名乗っているようだが、同じ組織ではないかと推測される。同じ組織と言っても、組織構成原理がそもそも緩く、関係があると名乗れば関係があることになってしまうだけだが。おそらく連続性はあるものと思われる。先月29日にはカイロでヒシャーム・バラカート検事総長が爆殺され、7月1日には「イスラーム国シナイ州」の勢力がシナイ半島北部シャイフ・ズワイドを半日ほど制圧した。エジプト軍が空爆を行って町の外に追い散らし、「イスラーム国シナイ州」の人員に大きな損害を与えたとされるが、それに対して「イスラーム国シナイ州」はカイロの中心部で大規模な爆破を行い、勢力を誇示したものと考えられる。

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