「イスラーム国」とみられる勢力に20日に国内で自爆テロをやられ、クルド勢力にはその責を負わされて報復されたトルコ。22日のオバマ大統領との電話会談ではインジルリク空軍基地の使用を許可したとみられるが、23日にはシリアの「イスラーム国」勢力と交戦を行った。これはトルコの「イスラーム国」に対する最初の交戦とトルコで報じられているという。

トルコ紙の記事の一例。

As it happened: Turkish army engages in first gunfight with ISIL after soldier killed on border, Hurriyet Daily News, July 23, 2015.

23日に南東部のシリア国境付近のキリスで、「イスラーム国」勢力がトルコ軍将兵を襲撃して1人殺害、2人負傷。これに対してトルコ軍はシリア側の「イスラーム国」勢力を地上からの砲撃や戦闘機による空爆で攻撃した模様。

この記事では詳細に現地の出来事のクロノロジーが載っている。チェチェン系ロシア人がトルコからシリアに入国しようとして止められたといった出来事が前後に起こっており、トルコ南東部が「ジハード戦士の出撃場所」になっている様子がわかる。これを放置・黙認してきたトルコがついに取り締まりに踏み切ったので、トルコに矛先が向くようになったということだろう。トルコ・イスラーム国・クルドの三つ巴の複雑な紛争に発展しかけている。

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