トルコ政府が「イスラーム国」対策の重い腰を上げたのは、「イスラーム国」側がトルコ政府・エルドアン政権に対する敵意を明確にするのと並行している。「イスラーム国」はトルコ語の宣伝誌『コンスタンチノープル(Konstantiniyye)』の最新号(第2号)で、トルコ・エルドアン政権を攻撃対象として明示した。

ISIL’s magazine slams Erdoğan, Turkey for first time, Hurriyet Daily News, July 22, 2015.

「イスラーム国」は今年5月29日に、初めてのトルコ語での宣伝誌となる『コンスタンチノープル』第1号を公開していたが、そこでは1453年のコンスタンチノープル征服を寿いでムスリムの戦意高揚を図るのが主体で、トルコの現政権への評価は明らかにしていなかった。

それが、7月17日に公開された第2号では、明確にトルコの現体制を「ターグート=圧制者」と呼んでいる。これはジハード主義者たちの法解釈ではイスラーム法を守らない支配者であり、ターグートを武力による打倒を行うことはムスリムに義務づけられると解釈されている。

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