良いターリバーンは死んだターリバーン?

執筆者:池内恵2015年7月31日

ターリバーンのオマル師の死(2013年だが)の表面化で、パキスタン・アフガニスタン政府と立ち上げを試みてきた和平交渉の行方が気になる。

とりあえず交渉は一時中断を余儀なくされるようだ。

Afghanistan peace talks on hold amid Taliban turmoil, 31 July 2015.

現地での交渉は国際的な論調とは別の次元で推移するだろうが、英語圏の論調は「イスラーム国」との対比でターリバーンにかなり宥和的になっている。「良いインディアンは死んだインディアンだ(The Only Good Indian is a Dead Indian)」というアメリカ開拓記の強烈な言い習わしのごとく、死せるオマル師は「良いターリバーン(Good Taliban)」となりかけているのかもしれない。

Dead or Alive, Mullah Omar Is a Relic, Foreign Policy, July 29, 2015.

Barnett Rubin, What Could Mullah Mohammad Omar’s Death Mean for the Taliban Talks?, New Yorker, July 29, 2015.

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。