シリア内戦の結末は、結局シリア分割に至るしかないのかな、という記事。

Syria approaching de facto partition amid Assad military setbacks, The Guardian, 4 August 2015.

以前から言われていたことではあるが、アサド政権が全土に支配を及ぼす軍事力を欠いていることをアサド大統領の発言ですら認めてしまい、北東部の広範囲や南部で「イスラーム国」が領域支配を確保し、北部でヌスラ戦線とクルド勢力がそれぞれの勢力範囲を確保し、トルコが「安全地帯」で勢力圏を確保する姿勢でいて、それを米国が限定的ながら容認する動きをみて、より現実的な案として議論されるようになった。

ヌスラ戦線は米国やトルコに支援された反体制勢力との協調を拒絶しているとともに、アサド政権が崩壊すればアラウィー派に改宗を迫る構えも見せており、「イスラーム国」と統治の実質はさほど変わりない。そのため、アラウィー派はアサド政権の下にまとまる以外に選択肢はなく、政権はダマスカス主要部を死守し、西北部地中海岸のラタキアを中心としたアラウィー派の故地を拠点として、「最大の民兵集団」として立てこもることも辞さない姿勢である。

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