エジプト・シナイ半島でのロシア機墜落を受けて、エミレーツ航空、ルフトハンザ航空、エール・フランス航空などが、シナイ半島上空を通過する飛行ルートを再検討し、当面上空通過を回避する見通しだ。

"Major airlines review routes over Egypt after crash," Al-Jazeera English, 1 November 2015.

エジプトの当局は墜落を機体の不良を原因とした事故と見ており、それを覆す証拠は今のところ出てきていない。しかしシナイ半島北部がイスラーム主義武装勢力の活発な活動範囲となっており、その関係で撃墜された可能性が完全には払拭できない。ロシアがシリアへの軍事介入を行って、世界のジハード主義勢力がロシアをジハードの標的として再認識する機会となっているという背景もあり、シナイ半島北部のまさに武装勢力の活動エリアに向けて墜落機が降下しようとしていたという情報があるだけに、万が一そういった事件である可能性も否定できないため、念のため、予防的にルート変更を行うということだろう。

墜落に至る過程は明らかになっていない。

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