10月31日にエジプト・シナイ半島でロシア機が墜落した事件が、テロによるものである可能性が出てきた。米欧の治安当局者が、飛行機が空中で爆破された可能性を示唆しているというのだ。

携帯式の地対空ミサイルなどでは高高度で飛行する航空機を撃墜することは困難である。しかしチャーター便の客に紛れ込んで爆破したというのであれば、不可能ではない。

11月4日に英国のハモンド外相がこの可能性に言及したことで、一気にテロ・爆破説が取りざたされるようになった。

11月2日の報道では、墜落したチャーター便の運航会社Metrojetの副社長であるスミルノフ氏が、墜落は機体の故障や操縦士の過失によるものではなく、「機械的・物理的な外部からの衝撃」によって機体が崩壊したことによって引き起こされた、と発言しており、そこから機内での爆破説が浮上していたが(AP通信は英国の軍事専門家Paul Beaver氏のコメントとして"most likely caused by a bomb on board"と報じていた)、これを支持するかのような発言が米・英の政府関係者から出始めている。

それに対してロシア政府は、今のところはそれらの情報を「憶測」として退けているようだ。しかしロシア系の報道機関・メディアも、空中での爆破の可能性を報じており「イスラーム国シナイ州」側の犯行声明を伝えている

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